「結婚式や披露宴などのお呼ばれファッションが分からない」とお悩みではないでしょうか。
いざという時に失礼がないように、そして自身も恥ずかしい思いをしないためにも、お呼ばれコーデのマナーは事前に把握しておくことが大切です。
基本的にお祝いの場では、おめでとうの気持ちを表現できる装いがポイントになります。この記事では、お呼ばれファッションの注意点や選び方、おすすめコーデ例を紹介します。
お呼ばれファッションとは

お呼ばれファッションとは、結婚式や披露宴、誕生日パーティーなどに着ていく洋服のことです。
そもそもお呼ばれとは「人から飲食のもてなしに招かれる」ことで、「結婚式にお呼ばれされた」「パーティーにお呼ばれされた」などの使い方をします。
お呼ばれにもいろいろなパターンがありますが、結婚式や披露宴、パーティーなどに呼ばれた場合は雰囲気に合うファッションを意識することが大切です。
また、お呼ばれファッションにはドレスコードが規定されていることもあります。
ドレスコードとは場所や時間、シーンに応じた服装やルールのことで、特に結婚式や披露宴などのお祝いごとの場合、ファッションによってはマナー違反になる場合もあるため注意が必要です。
お呼ばれファッションのNGポイント

結婚式や披露宴のお呼ばれファッションでは、いくつかNGポイントがあります。ここでは、それぞれのNGポイントを解説します。
全身白や黒
全身「白」や「黒」は、お呼ばれファッションではNGです。
白のドレスは主役である花嫁の特別カラーとなるためNGとなります。ベージュやパステルカラー、シルバ-なども、光の当たり方によっては白っぽく見えるため注意が必要です。
この場合は、羽織やバッグ、靴などを調整しながら、全体が白っぽい印象にならないように気を付けましょう。
一方、黒はフォーマル感が強く出やすく、全身黒だと喪服をイメージさせることからNGとなります。
ただし、このケースでは全身黒が問題であることから、他色の羽織やバッグなどで調整すると問題ないケースもあります。
全身黒一色でなければ、お呼ばれファッションに黒色そのものを使うことはまったく問題ではありません。
また、最近はお呼ばれの場も多様化しており、全身白がドレスコードになっているようなケースもあるため、事前に確認しておくことも必要です。
露出が多い
結婚式や披露宴などのお呼ばれでは、露出が多いファッションはNGです。特に昼間に行われる挙式や披露宴では、以下のような服装を避ける必要があります。
- ひざ上10cm以上のスカート
- 胸の谷間が大きく露出している服装
- 太ももまでスリットが入っているスカート
- 背中が多く露出するドレス
露出が気になる場合は、ジャケットを羽織って合わせましょう。
また、夜のパーティーやカジュアルスタイルの式では多少の露出は問題ない場合もあるため、会場の雰囲気やパーティスタイルを確認したうえで服装を決めることが大切です。
素足
結婚式や披露宴などのお呼ばれでは、素足はマナー違反となるため必ずストッキングを着用しましょう。
ストッキングの色はベージュや肌色を選ぶのが基本であり、黒色はお葬式を連想させやすいためNGとなります。
また、主役より目立つこともNGとなるため、レースや網タイツタイプのストッキングも避けましょう。
一方で、カジュアルな形式のお呼ばれであれば、繊細なラメが施されているようなおしゃれなストッキングなら着用しても問題ない場合もあります。
普段使いのバッグ
結婚式や披露宴などのお呼ばれでは、ドレスとの相性や素材などを考慮しながらバッグを選ぶ必要があり、普段使いのバッグは基本的にNGです。
晴れの場であるお祝いの場にふさわしい華やかなバッグがマストであり、例えばシルクやサテン、ぺロアのように光沢のある素材のバッグが最適です。
リボンやスパンコールなどの装飾がついたバッグもよいでしょう。
また、お呼ばれの際にはできるだけ小さなパーティバッグを選ぶのもポイントで、スマホやハンカチ、必要最低限のメイク道具、ハンカチなどが入る程度のサイズがおすすめです。
一方で、カジュアル感の強いバッグもお祝いの場には不向きで、ニットやデニム、ナイロン、PVCなどの素材は控えましょう。
ファー素材やアニマル柄のバッグは華やかではあるものの、殺生をイメージしやすいため、お祝いの場には不向きです。
時計
お呼ばれの場に腕時計を装着していくことは、「時間を気にしている=退屈している」と連想されることからNGでした。
しかし、最近ではフォーマルファッションや結婚式のスタイルも多様化していることもあり、シンプルかつ上品なデザインであればマナー違反にはならないという意見も多くなっています。
腕時計を着用する場合はあからさまに時計を気にしないように注意し、時間が気になるならお手洗いのように周囲に人がいないところで確認することが大切です。
腕時計の種類については基本的にアナログ時計を着用することがマナーであり、デジタルやスポーツタイプ、カラフル、破損・汚れのある腕時計は推奨されません。
また、主役の邪魔にならないように、ダイアモンドを全面に施しているような輝きの強い腕時計は控えましょう。
生花モチーフのデザイン
結婚式や披露宴などのお呼ばれに、生花や生花モチーフのデザインが施されたアクセサリーはNGです。
生花や生花モチーフがNGとされる理由は、ブーケや髪飾りで鮮やかな生花を使っている花嫁とかぶってしまったり、目立ったりしてしまうためです。
ドレスや服につける花をモチーフにしたコサージュについては、造花でなおかつ左胸のやや高めの位置や鎖骨の下回りにつける場合は問題ないとされています。
この場合も、大きすぎるコサージュやデザインが奇抜なコサージュは悪目立ちする可能性もあるため注意が必要です。
また、髪に花をモチーフにしたコサージュをつけることはNGであり、造花も小さめのものも避けた方がよいでしょう。
つま先や踵が露出するパンプス
つま先や踵が露出するパンプスもお呼ばれにはNGです。
つま先が露出していると「つま先→妻先→妻が先立つ」と不吉なことを連想してしまうためで、踵の露出についてはカジュアルな印象を持たれやすいためです。
また、お呼ばれではストッキングを履くのが基本的なマナーとなっているため、ストッキングの補強トゥや指先のラインが見えてしまい、おしゃれではないという説もあります。
お呼ばれに適したパンプスはつま先や踵が隠れており、なおかつ3cm以上の細ヒールです。
ただし、ヒールが苦手という場合はローヒールでも問題なく、その場合はエナメルやシルクのような華やかな素材を選ぶとよいでしょう。
黒タイツやカラータイツ
お呼ばれでは、黒タイツやカラータイツなどがNGとされています。
ストッキングと同じく脚に着用するアイテムですが、タイツとストッキングの違いは生地の厚さです。厚さを示す単位はデニールといいますが、デニールの数字が大きいほど生地も厚くなり、30デニール未満がストッキング、それ以上がタイツと区別されます。
ストッキングに比べると生地の厚いタイツはカジュアルな印象を持たれやすく、フォーマルの場にふさわしくないとされています。
特に黒タイツは喪服をイメージし、カラータイツは主張が強いため要注意です。冬でも、基本的にはベージュや肌色のストッキングを着用しましょう。
お呼ばれファッションでおしゃれに見せるポイント

お呼ばれファッションでおしゃれに見せるためには、季節感や小物を活用することもポイントです。ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
季節感を出す
お呼ばれファッションは、基本的に季節によって変える必要はありませんが、季節感を出すことによっておしゃれ度をアップできます。
しかし、ドレスや小物を季節に合わせていくつもそろえることは困難であり、ドレスのデザインも基本的に袖なしか袖ありの物が多いため、季節を考慮したデザインのものは多くありません。
また、結婚式場や披露宴会場はどの季節でも快適に過ごせるように温度調整がされているため、移動の時以外はそこまで気温を気にするシーンもありません。
このような状況で季節感を出すポイントは、ファッションカラーと素材にこだわることです。
例えば、春や夏は薄くて軽やかな素材をベースに、春ならイエローグリーンやピンク、夏ならブルーやレッド系などがおすすめです。
秋や冬は重厚感のある軽い素材をベースに、秋なら落ち着いたオレンジやブラン、冬ならグレーやブラックとホワイトのモノトーンなどが良いでしょう。
また、トレンドやファッション性を押さえたうえで、自然にこなれた印象にすることもおしゃれに見せるポイントです。
小物を上手に活用する
お呼ばれファッションは他のゲストと被ることもあるため、小物を上手に活用して差別化を図ることもポイントです。
結婚式や披露宴であれば使える小物として以下が挙げられます。
- パールのアクセサリー
- ネックレス
- 結婚指輪・婚約指輪
- イヤリング
- ブローチ
- 髪飾り
小物を活用するポイントは服装と雰囲気を合わせて選ぶことです。
服装が華やかならアクセサリーはシンプルなもの、落ち着いた服装ならアクセサリーは個性が光るものをチョイスするとよいでしょう。
お呼ばれファッションでよくある疑問

お呼ばれファッションには、さまざまなマナーが存在します。ここでは、お呼ばれのファッションでよくある質問をまとめています。
パンツスタイル
お呼ばれファッションにパンツスタイルは基本的に問題ありませんが、ドレッシーな雰囲気のものを選ぶことが大切です。
パンツスタイルは洋装のドレスコードにおいて「準礼装」「略礼装」にあたるため、完全にフォーマルなスタイルとはいえません。
女性のファッションではパンツよりもスカートが格上とすることが多いため、比較的カジュアルな格好として捉えておきましょう。
また、親族や来賓としてお呼ばれする場合はきちんとした礼装で参加することが求められるため、パンツスタイルは避けた方が無難です。
パンツスタイルの場合、素材はシフォンやレースなどやわらかくエレガントを感じさせるもの、シルエットは裾広がりのワイドパンツだとドレッシーな装いになります。
平服指定の場合
お呼ばれする際に、ドレスコードとして「平服」を指定される場合もありますが、略礼装のことを平服といいます。
平服と聞くとカジュアルな普段着をイメージする方もいるかもしれませんが、正礼装ほどかしこまった服装でないことを意味します。
女性ならワンピースやスーツが平服にあたります。
普段着用しているジーンズやTシャツ、セーターなどでお呼ばれすることはマナー違反となるため注意が必要です。
平服指定があった場合は、華やかさを意識したドレスやワンピース、スーツ、スカートなどを選びましょう。
また、同じ平服でも「カジュアルな会場でゲストも同世代が多いならジャケット・パンツ」「ホテルや年配のゲストが多いならパーティードレス」のように会場やゲストの層によって相応しい服装も異なります。
ファー
結婚式や披露宴などのお祝いにお呼ばれした場合、ファーの着用はNGです。
その理由として、ファー素材は動物の毛皮から作られるため、殺生をイメージさせてしまうことや、ちょっとした摩擦で毛が抜けてしまうことが挙げられます。
また、ファーを着用するとゴージャスな雰囲気になってしまい、花嫁よりも目立ってしまうことも理由の一つです。
ファーのイミテーションであっても、周囲が見たときにそれが本物かどうか区別がつかないため、「ファーをつけてくる非常識な人」と悪い印象を持たれる可能性があります。
お呼ばれにおすすめのコーデ4選
ここからは、お呼ばれにおすすめのコーデ4選を紹介します。
落ち着き&チャコールロングドレス

落ち着いた雰囲気のチャコールロングドレスで、大人っぽくもやわらかい雰囲気をかもし出すお呼ばれコーデです。
チャコールドレスはマナー面でも問題なく、結婚式や披露宴のようにフォーマルな場所にも適しています。また、年齢に関係なく着られる優秀なカラーでもあり、清潔で品があるなどの好印象を与えます。
個性を出したい場合はアイボリー系のショールを装ったり、首元が寂しく感じる場合はパールのネックレスを着用してもよいでしょう。
爽やかな&ショートスリーブドレス

シルエットがきれいなショートスリーブドレスで、派手すぎず地味すぎない色合いで爽やかな雰囲気をかもし出すお呼ばれコーデです。
夏場の結婚式や海辺でのお呼ばれにもぴったりで、季節感を取り入れたワンランク上の着こなしをしたい方にもおすすめ◎
パールのアクセサリ-など、かわいい雰囲気の小物を合わせると可憐さがアップしますよ。
柔らかい×フリルドレス

おしゃれで大人かわいいフリルドレスで、ふんわりとボリューム感があってやわらかい雰囲気をかもし出すお呼ばれコーデです。
1枚でコーデが決まるフリルドレスで、ラッフルが施されていることから最低限の個性も演出でき、フェミニンコーデが好きな方にもおすすめ。
白系の小物を取り入れることで、上品さがさらにアップします。
上品×ロングドレス

上品なベージュのロングドレスで、大人かわいく落ち着いた雰囲気をかもし出すお呼ばれコーデです。
白っぽく見えることもなく、なおかつ濃すぎて悪目立ちすることもなく絶妙なバランスの色味です。
ベージュだけだとぼんやりとした印象になるため、アクセントをつけるために、羽織物として黒やネイビーなどの濃い色を取り入れたり、ゴールドやシルバーのバッグを取り入れたりするのもよいでしょう。
お呼ばれに恥ずかしくないファッションを!
お呼ばれされたときには恥ずかしくないファッションを心がけましょう。
特に結婚式や披露宴などにお呼ばれした際は、さまざまなファッションマナーがあります。どれだけきれいにきこなせても、マナー違反をしていると周囲からの印象は良くありません。
また、お呼ばれでは他のゲストと服装が被ることも多いため、季節感を出したり、小物を取り入れたりすることで差別化を図ることができて、おしゃれ度もアップします。
お呼ばれファッションのマナーを守ったうえで、おしゃれを楽しみましょう。